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執筆者の写真村野 栄一

▪男女共同参画とリケジョ

内閣府が全国の中高生や保護者に、理系の女性「リケジョ」を増やすためアンケートを実施するなどの記事が新聞に掲載された。

これは内閣府男女共同参画局という部署が以前から設置されており、そのなかで進めていることである。


例えば、「リコチャレ」である。理工系分野に興味がある女子中高生・女子学生が、将来をイメージして進路選択することを応援するため、理工系分野が充実している大学や企業など『リコチャレ応援団体』の紹介や、団体が実施するイベント情報の提供、 理工系分野で活躍する女性からのメッセージ紹介などを行っている事業を開催しているのだ。

あきる野市でも男女共同参画計画は第4次計画(平成30年度から2020年度)であり、中身を進化させながら進んできている。


政府もそうであるが、急に女性管理職を増やせや、女性の活躍が大切と声高に言っても急激な変化のパラダイムシフトは起こらない。

現在は、かつての男女の立ち位置の暗黙のルールに疑問が一般化して、混乱の波が少し出てきた。その後混乱から新しいパラダイムが生まれ、それが今始まろうとしていると感じている。そのためには人材を育てる必要があり、根本的(子どもの教育)から考える必要がある。そして、その環境で育った人材が現在の問題を当たり前のように解決していくのだ。その後新しいパラダイムに変わり混乱は収まるのだ。


その例のひとつが掲題のリケジョを増やすことでもあるのだ。

あきる野市では自然体験や、森林レンジャーなど行なっている。また近年ではつくばの科学館に行くツアーも2回目が先日行われて、あっという間に定員がいっぱいになったと聞く。

しかしその事業で満足しているだけでなく、仕組みとして取り入れる必要がある。

ここでは、企業のCSR(社会貢献)活動の一貫で行う出前授業などを積極的に受け入れて、子どもたちに興味をもってもらう設えは大切であり、その情報の窓口は、市役所が積極的にタイアップしていく必要があると思う。その土壌があってこそ、大げさかもしれないがパラダイムが変わるのだ。


最後にリケジョが増えれば男女共同参画の問題が解決していくという短絡的な発想ではなく、女性が男性の得意とする分野、アメリカの映画でデミームーア主演の「G.I.ジェーン」のように無理を承知で軍隊で活動するようなことではなく、特性を生かしたうえで、職業につくことの幅を広げる意味もあると感じる。

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