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▪産業振興と経済効果(その2)

執筆者の写真: 村野 栄一村野 栄一

令和元年6月1日

数回前の小売と卸売のレポートを書いたが、少し詳細のデータを入手したので、さらに分析をした。

小売業について都市間比較(国立、福生、狛江、東大和、清瀬、武蔵村山、稲城、羽村、あきる野市)をすると、事業所の人数が2人以下から、9人以下の店舗等は、全体でも76.5%が平均だが、あきる野市は78.8%でやや多い。小売の形態は都下では零細、小企業で構成されていることがわかる。それらの店舗の売上額はあきる野市ではやや低いが、従業員一人あたりでは、平均値が1580万であきる野市は1590万であった。

これは、店舗当り少ない店員数で仕事をして、売上に結びつけているということであろうか。

その上でそのデータに、従業員数の多い事業所を含めると、一人あたりで平均より100万円程度平均より売上が減少しているし、事業所の単位でみると平均が15400万であるのに対して、あきる野市は12000万になる。このデータからは、小売業で社員の多いところは設備投資が追いついておらず、効率が低いのではないかとも感じるが、データが公表されていないところもあるので、一概には言えない。

卸売業についても同様に考えていくと、事業所の人数が2人以下から、9人以下の事業所数は、全体で81.25%が平均だが、あきる野市は87.0%で多い。全体としても卸売の形態は小売より零細、小企業で構成されていることがわかる。それらの売上額はあきる野市の場合特に低く、従業員一人あたりでは、平均値が4700万であきる野市は2000万であった。

この違いは異常値の域かもしれないので、もっと深い調査が必要であると思う。従業員数の平均は215.2人に対してあきる野市は232人であり、事業所数も60.9に対して60事業所であった。

多くの卸売業が上記の規模で営んでいる現状である。また卸売全体としても411人が従事して、69の事業所がある。そこを踏まえ特に今後卸売業へ目を向けることも必要でないかと感じた。

 
 
 

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