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■温泉が枯渇してくる

執筆者の写真: 村野 栄一村野 栄一

温泉は日本人にとって大切な癒しの場です。あきる野市でも「瀬音の湯」があり、お湯は「のめっこい」ツルツルスベスベの肌感覚で、人気もあります。


温泉には、大深度掘削泉と、自噴泉があります。

字のごとく、自噴泉は湧き出てくる温泉です。

大深度掘削泉は地下1000M程度掘り、そこから、温泉を汲み上げる方法です。


ちなみに土地の温度は、地上から20M位までは気温に左右されますが、その下は100M毎に2、3度上昇するようです。 例えば東京では、平均気温15度とすると、1000M地点では40度程度にまで地下水があれば水温が確保されます。

温泉は25度が基準ですが、現在では問題はありませんが、別府温泉でも、100年後には深度掘削泉は、20度から40度程度に温泉の温度が下がる可能性も出ているようです。


問題はそれだけではなく、現在は自噴泉は最盛期の30%程度になっているようで、実際16年前に100度以上の自噴泉が、出なくなった場所もあります。周囲で汲み上げすぎると、地下水の道の変化が生じて、自噴泉は枯れる可能性があり、その現れかも知れません。


あきる野市の瀬音の湯は深度掘削温泉ですが、汲み上げすぎると、温泉が枯れてしまいます。


瀬音の湯に限ったことではありませんが、様々な理由で地下水が潤沢ではなく、現在その兆候は各所で出ており、大切に使っていかないと、長く自然の恩恵を受けることは出来ません。今後も限られた資源ですので、大切に利用していきましょう。

 
 
 

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