top of page

◼ 戸倉財産区

執筆者の写真: 村野 栄一村野 栄一

あきる野市には戸倉財産区という特別に予算管理をしている地域があります。一般的に財産区が生まれる経緯は、行政合併する際に、問題となるそれぞれの財産の量です。裕福なまちは、その不均等が理由で合併を嫌いますので、その弊害をなくすために、応分の供出金は支出するが、別に、地区で管理をして良い財産を持って良いとされました。

五日市町が生まれるときの、財産は、増戸村2500万、五日市町2000万、小宮村4000万、戸倉村2億5000万でした。合併の話し合いで、戸倉村だけが、圧倒的な財力であったので、34%は供出金として、残りは財産区の管理としたのでした。


現在でも戸倉財産区は、地域が財産(不動産や有価証券等)を管理しているのですが、執行権は市が持っており、地域で勝手に財産は売却出来ないとされています。


地域としての収入は土石を平成3年から13年間掘り、立木の売却を含め、2900万/年の収益があり、令和元年で、1億3千万が地域の財産となっております。


ではなぜ戸倉村だけがそんなにお金があったのでしょうか。

それは、造林計画を立てその収益で税金をまかなうという号令のもと、住民へ労働をさせた結果でした。その結果、山に価値が出ており現在は60年生の杉やヒノキが豊富にあり、

実際の現金は1億3千万でも木の価値がそれに上乗せとなります。しかし山の管理などに費用はかかりますので、収益事業が無ければ、先細りとなります。


管理面では、財産区を解散すると、市が財産も没収する形になります。一部の年配者は歴史を理解していますので、なかなか解散とはいかないようです。今後どのようにするのが良いのか、考えどころです。

 
 
 

最新記事

すべて表示

■大雨の河川対策 

今の時期は雨が降りませんが、今年もその時期には、雨の心配が発生します。 都の説明を踏まえ現在の東京の河川状況を説明します。 昭和40年頃の河川の整備を振り返ると、中小河川の河道の拡幅や、調節池や分水路を配置することで、50ミリ/時間を整備水準で行ってきました。その成果として...

■子ども虐待の一つに親からの言葉

子どもを追い迷める親からの虐待には、食事などを与えないネグレストや性的虐待、体的虐待に加え、心理的虐待が含まれます。前者の3つは特異な例と思われがちですが、後者の心理的虐待は、日常の中でつい言ってしまうこともあります。 例えば、兄弟姉妹間で比較をする言動や「お前なんか生まれ...

■教育現場での生成AI活用

ChatGPTなどの生成AIが普及する中、教育現場での適切な活用が求められています。保護者の間では思考力や記述力の低下が懸念されていますが、適切に使えば知的好奇心を刺激し、学習の幅を広げることができます。 私立学校では、国語の授業でAIの解答を生徒の考えと比較し、誤りを分析...

Comments


bottom of page