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■帰宅困難者の危険

執筆者の写真: 村野 栄一村野 栄一

東京都では、首都直下地震や南海トラフ地震に伴う帰宅困難者にむけて、「あなたの(家族)ために帰らない」というメッセージを出しております。

これは、特に都内の過密地帯になるところにいる方に向けた声掛けと感じます。


それは、3日間は駅や橋に近づかない、家には帰らないというものです。

その意味は、震災が発生したなどした場合は、帰宅希望者が駅に一先ず向かいます。当然多くの方が同様の気持ちになりますので、その場所が超過密になります。

例えば駅や歩道橋の階段でその状態が発生すると、将棋倒しになるや、もっと人口密度が上がれば、群衆雪崩が発生する危険性が高まります。


ちなみに将棋倒しは一方向で1㎡あたり、3~5人以上の密度で起こる現象ですが、群衆雪崩は1㎡あたり10人以上の状態です。電話ボックスの中にそれだけの人数が入っている感じを想像して頂けるとわかりやすいかもしれません。

圧力は270㎏にも及び、押し上げられて足が地に付かない状態も発生します。呼吸困難も3人に1人、負傷者は女性と子どもや高齢者で70%以上を占めます。


また、3日間は72時間で人が生きていられる限界の時間です。そのときに緊急車両が優先して渋滞なく活動できる環境をつくるものです。


もちろん帰宅が出来ず、家族の安否は気になるところですので、伝言ダイヤルや伝言板を利用したり、三角連絡法で被災地同士では連絡が混線してしまって通話できない場合に、遠方の親戚などを介して連絡をする方法などもあります。このように無事の共有をすることが大切ですね。


首都圏在宅者へのアンケートで自宅に帰ることを84%の多くの方が選択したアンケート結果もあります。災害が発生したら、注意しながら行動をとれる準備が大切です。

 
 
 

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