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▪国民健康保険データヘルス計画の今後

執筆者の写真: 村野 栄一村野 栄一

平成30年12月21日

健康課題や医療分析が可能な環境が整ってきた。そこであきる野市では、国民健康保険において、健康増進と、医療費の適正化を目的に効率的な保健事業を展開するためのデータヘルス計画を策定している。

計画の期間は平成30年から6年間。

国保加入の状況はあきる野市で、2万1738人、26.7%を占めているデータから、死因の比較で悪性新生物、心臓病はあきる野市では比較して少ないが、国、東京都と比べ高い割合を示したのは脳疾患である。

国15.4%、東京都14.3%、あきる野市21.0%105人であった。

特定健康診査は、糖尿病や高脂血症、高尿酸血症などの生活習慣病の発症や重症化を予防することを目的として、通称、メタボの該当者や予備群を減少させるための特定保健指導を必要とする者を、的確に抽出するために行うもので、リスクに応じて保健指導レベルを決定し、特定保健指導が行われる。そして課題を抽出し、目標値を設置して取り組んでいる。

特定健診は全国で36.8%、東京都で44.7%に対してあきる野市は51.3%で多いが、目標値の60%までは、届いていない。喫煙率をみると、男性は全国や東京都と比べて少ないが、女性は全国と同じくらいであった。

運動を確認すると、一回30分以上の習慣がある対象者は全国や東京都と比較しても、男女とも低い。睡眠不足は男女ともに全国や東京都と比べて40歳~64歳までは高い。

次に医療費の額ですが、平成28年度のデータですが、高齢化や高度医療で、あきる野市は25,295円が一人あたりの月額です。全国よりも少し低く抑えられているが、東京都よりは4000円位高いようです。

またかかりつけ医がいない場合に起こりうる他受診者(月に3医療機関以上に受診した人)は月平均15人程度で実人数は136人となった。

またそれにともなう、薬の重複がおこり処方された方は年間で述べ735人で実人数は379人であった。

頻回受診者数とは、月に同一の医療機関へ12回以上受診している受診者ですが、月平均で39人で実人数は197人となっている。

上記などいろいろとデータはあるが、やはり特定健康診査をおこなって、受診勧奨領域でもあるのに、放置している方が980人いることは、受診していないことと同じであるので、この改善にも力を入れる必要がある。今後の改善には、問題の抽出にデータが大切なことを実感すると共に、病気や怪我を発生させずらい具体的な取組を提案していく必要がある。

 
 
 

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