令和1年7月27日
今後、再整備に公共投資を多く振り向ける必要がある。その中でやり残した整備事業はなにか、また整備はしたが経年でその意味が問われているところはないかなど、考えることは山積である。そのなかでHPをのぞいてみると、早稲田大学社会科学総合学術院教授 卯月 盛夫氏が「住民参加とまちづくり」(アガデミア発行)のなかで、いろいろなヒントがあったので、特徴を明らしていく。以下はその内容である。
(1)「まちづくり」は物的な改変(建築、道路、公園他)だけを目的とするものではなく、高齢者や子どもの教育や福祉、商店街の活性化や防災、水や緑等の自然環境、自治やコミュ
ニティ等を含み、ソフトとハードを融合した総合的環境すべてを扱う。
(2)「まちづくり」は、ある限定的な小地域を対象とする
(3)「まちづくり」は、地域に住む、働く住民の積極的な関与の上に成り立ち、主体的な参加と提案を前提にする
(4)「まちづくり」はある静的な状態をめざすものでなく、常に将来に目を向けた動的で運動論的展開を指向している
(5) その結果、地域に個性ある人間やかけがえのない景観、デザインが生まれ、さらにそれが地域や住民の誇りとなって、住民によるまちの維持管理が行われ、持続可能な社会が生まれる。
では、「都市計画」と「まちづくり」の違いとは、まちづくりの概念をより明らかにするために、124年の歴史を有する「都市計画」と60年の歴史を持つ「まちづくり」の基本的考え方を整理する。
もちろん発展してきた時代的な状況の違いもあるが、都市計画は「成長する都市」という拡大指向のビジョンに基づき、広域の都市基盤等インフストラクチュア整備やニュータウン等の大規模開発を行ってきた。それに対して、まちづくりは「持続可能な都市」というビジョンに立脚し、拡大ではなくコンパクトシティを指向している。
都市計画の事業主体が国や都道府県でトップダウン的に実施されてきたことに対して、まちづくりの主体は市町村であるが、特にNPOや市民からのボトムアップや連携が不可欠である。
都市計画を進める場合には表面的には出ないが、「垂直、縦割り、中央集権、効率」という基本的発想があったと思われるが、まちづくりにおいては、「水平、パートナーシップ、自治、分権、公正、合意」という民主主義を基本としたキーワードを大事にしていきたい。
以上抜粋であるが、現在当市においても都市計画で国や都が主導で整備している道路などがある。これらで滞っている箇所が市内東側の地区においても、主だったところで三箇所はある。このような計画は早期に解決していかないと、早期に協力してくれた、多くの方々の意思に添えないし改善が見込めない。但し問題が起こっているところは、それなりの理由もあるので、粘り強く解決にあたり、早期に目的が達成出来るように協力していきたい。もう一方のまちづくりにおいては次回以降に。
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